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マンション購入とリノベーションの記録
by tomandkaro
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茶室の間取りを考える
わが家の間取りを考えるにあたって、いちばん悩んだのが茶室。
(ここから先の話は、お茶の経験があって茶室の使い勝手がわかる人だけ読んでくだされば結構です。お茶をしない人にはまったく興味のわかない話だと思いますので…。)

全体の間取りを考えたときに、もともと和室だった南西の一角を茶室にすることはすぐに決まったのだが、そこからが問題だった。
この部屋の入口は1か所しかないので、亭主はここから入るしかない。
次に客の入口だが、亭主と共有するのは使い勝手上すっきりしないので、バルコニーから躙って入ってもらうアイデアを思いついた。これはいけそう。
部屋の形状から、押入れ部分を床の間にするのが自然だが、客座側左手に床の間がある配置は悪くない。客座のしつらえはうまくいきそうだ。

ところが、である。亭主が茶道口兼給仕口(すなわちこの部屋の唯一の出入口)から入って点前をしようとすると、どうしても逆勝手になってしまうのである(図1参照)。わが家の茶室は自分の稽古にも使いたいので、順勝手が絶対条件なのだ。(逆勝手の特殊さはお茶をされる方ならよくわかっていただけると思います。)
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図1 もともとの間取りに茶室をつくろうとすると…


ここでいったん思考がストップ。これはじつはこのマンションを買う前の話なので、一時は茶室の間取りがうまくいかないことを理由にマンション購入をあきらめようかと思ったほど。
けれどここで、以前読んだ茶室の本に紹介されていた、表千家不審庵のことをふと思い出した。ご存知の方も多いと思うが、不審庵は茶道口を入った亭主が回れ右して着座するという非常に特殊な間取りになっている。特殊ではあるけれど、この方式を採用すれば逆勝手を順勝手に変えられるではないか、と考えたわけである。

四畳半ほどある部屋の一部を板敷にして、そこまでを仮想的に水屋空間の延長とし、残りを三畳の畳敷きにしてそこを茶室と考えることにした。亭主はいったん板敷と畳の境(ここが見立ての茶道口)で座って挨拶をし、茶室(畳エリア)に入って回れ右をして着座し、点前をするのである(図2参照)。
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図2 できあがった新居の茶室間取り

置き合わせた道具(水指など)の脇を通って茶室に入れるよう、不審庵に倣って点前畳の勝手付側に地板を設けることにして、順勝手3畳の茶室の間取りが完成した(地板の脇は茶道具用の収納棚)。地板の幅は不審庵では5寸だが、風炉を置き合わせても通行できるよう、わが家ではやや広めの約8寸とした。

かくして無事わが家の茶室が出来上がったのでした。
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表千家不審庵 『茶室大観Ⅰ』中村昌生著、創元社刊より

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by tomandkaro | 2011-12-28 19:00 | 設計
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